ボクシングに限らず競技をしていれば相手よりも早く動きたいもの。
または動き出しの「起こり」をなるべく少なくして、相手に動きを察知されたくないものです。
素早く動くために必要な床反力をもらうためにパワーが必要
大きな反力をもらうためには大きなパワーが必要で、大きなパワーを出すためにウエイトトレーニングをしたりするわけです。
ただ動き出しにパワーを大きく使おうとすると「起こり」が見えやすくなるのも問題です。
言い換えると「力み」が生じやすくなるわけです。
では、
どうしたらいいのか?
そこで使うのが今回紹介する「抜重」。
もくじ
「抜重」とは
地球には「重力」があります。
地球に住んでいる以上「重力」からは逃げられません。
人の体にも普段は感じないですが常に1Gがかかっています。
青色が重力
赤色は反力
つまり、立っているだけでも1Gに負けないように抵抗しているわけです。
良い姿勢だと最低限の力で対抗できるし、姿勢が崩れていると余計な力を使うので肩が凝ったり、腰が張る原因になります。
体を押しつぶそうとする重力に負けないように体を支えているなら、その支えを抜いたら体は自然に落下していきます。「膝カックン」された時を思い出してください、あの感覚です。
これを「抜重」と言ったり「膝を抜く」とも言ったりします。
スイッチをオンにして0➡1にするのではなく、オフにして1➡0へ。
プラスかマイナスの違いはありますが、どちらも「1」の変化があります。
変化があるということは動きが起こります。
スイッチをオフにする時は力が必要ないので「起こり」が見えにくくなります。
また力を必要としないので、反応時間が素早くなったり、次の動作により多くの力を使うことができます。
武術の世界では「居着くこと」は相手に切れることを意味するので、力みは邪魔な動きとなります。武術とスポーツはまた別物でもありますが、体を動かすという点では同じです。
特に武術の動きは生死をかけた場面を想定しているのでスポーツとはまた違った使い方をします。その動きを学ぶ中で新たな発見があります。
これを体感するために「現代の忍者」に会うなど色々と私も学んでいるわけです。
武術とスポーツ
双方で発展した技術は活用しない手はありません。
この本は抜重の事を詳しく書いてあるのでおススメです。
抜重ってなんだと思った方にはパフォーマンス向上のヒントが隠されています。
抜重の注意点
「膝カックン」を自分で出来るようするんですが、落ちた後に落下を止めないと地面に座り込んでしまいます。
この時に膝で止めようとすると難しく、怪我のリスクも高くなるので安定している関節「股関節」で受け止めるのがポイントです。
股関節の使い方のトレーニングは過去の記事で紹介してます。
ボクトレ教室でも股関節の使い方なども教えていますよ。
興味ある方はぜひ!
色々な場面で使える「抜重」
抜重を使って「落ちる」感覚が掴めてきたら実際の場面でどう使うのか知りたくなりますよね。
ディフェンスの記事でも紹介しましたがダッキングやウィービングの時など、抜重の動きに上半身の動きを合わせることでスムーズな動きに繋がります。
ステップインする時は抜重で重心を落とし、その瞬間に床を押すことで楽にステップインすることが出来ます。
またフィールドスポーツでは走っているところから止まる時や、方向転換する時も重心を素早く落とすために抜重を使うのが有効的です。
これを体系的に教えてくれるのがMOF(ムーブメントオブファンダメンタルズ)です。
加速や減速・方向転換の効率的かつ安全な動き(ここ大事)を学べます。
とくに減速(止まる技術)や方向転換はなかなか学べる場所がないので、知っておくと怪我の防止やパフォーマンス向上につながります。
ムーブメントコーチの森下さんが動画で分かりやすく解説してくれています。
また総合格闘家の堀口選手はインタビューで「跳ねるというより落ちてます」と自身のステップワークについて話しています。
伝統空手をベースに戦う堀口選手。独特なステップから繰り出される破壊力満点な打撃(最近は怪我でステップを抑えています)。
動きを知ることで選手の言葉にもいろいろとヒントが隠されていることに気が付きます。
このブログも何かのパフォーマンス向上のヒントになれたら嬉しいところです。
今回は「抜重」の大まかなイメージを掴んでもらう内容でした。
今後はここで紹介した実践での使い方も書いていきます!
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一言日記
まさかの大晦日に怪我をしてしまいました。リモコンとるために椅子から立ち上がって踏み出した一歩目で怪我するなんて。
怪我をする時は大概こんな時ですね。痛みが引いてきたら少しずつ運動量増やしていきます。