予定通り開催となれば、東京オリンピックまで100日を切りました。
開催するのか、しなのか?いまだに発表されていないので分かりません。
こんな状況下でもベストのパフォーマンスを出せるように調整している選手は想像以上にハードだと思います。
世界中のトップアスリートが集まるオリンピック。
身体の事を学んでいる者としてどんなパフォーマンスを見せてくれるのかワクワクしたいのが本音です。
どちらにせよ正式な発表までもう少し時間があるので、今回はオリンピック関連の内容を記事にしてみました。
少し前に身体の事を専門にしたトレーナーが集まるオンラインサロンでおススメの本を紹介する機会があり、そこで私が選んだ本が
「勝利の神髄」長田渚左 著
オリンピックの年に読んだら、もっとオリンピックが楽しめる本です。
今回はこの本について紹介していきます。
タイトルにある「神髄」には本質・奥義という意味があります。
そのタイトルに相応しく、内容はこれまで表に出てこなかったオリンピックで勝つために用意した秘策が書かれています。
この本をおススメするのは「こうすれば勝てる」というのが書いてあるのではなく、金メダリストの競技に対する考え方や勝つための考え方が、めちゃめちゃ面白いからです。
あとがきにありますが、選手自身「このことを話すのは初めてだ」、「家族すらこのことはしらない」と著者に話しています。
もうこれだけでも
「いったいどんなことが書かれているんだー」ってめちゃめちゃ興味がそそられますよね!
この本を知るきっかけとなった雑誌が「PRESIDENT」はビジネスマン向けの雑誌です。
本屋で見つけて面白そうだったので即買いでした。
著者の長田さんが、この雑誌の中でトップアスリートの共通点を3つあげています。
①常に疑問を手放さない
➁人の言葉を気にしない
➂上の立場の人間を活用できる
この本の帯にはプロ野球三冠王の落合博満さんが「他人は、あーだこーだ、あいつは何をやっているんだ!と言うが、信念を貫く人はとてつもなく豊かだ。メダリストは発想の宝庫だ!」とまさに上記の共通点をあげています。
2004年アテネ五輪で柔道100キロ超級で金メダリストとなった鈴木桂治選手は、
斎藤仁先生の足めがけて刈る・払うといった稽古をしていて、「そうじゃない、足技はカタチじゃない」と言われ続けた。どうすればカタチにとらわれず威力ある足技を出せるのか?と悩みに悩み地面に立っている長い物を見つけると足を絡めてみたり信号を待っている間も惜しんで交通標識や電柱に足技をかけて、繰り出す足の角度を研究した。
また来る日も来る日もボールを壁に向かって蹴って理想とする足裏の感覚を探しつづけ、あるとき足裏の一部を相手のスネに密着させると重心移動や次の動きが察知できるようになった。これを突き詰めれば世界の扉が開かれると思うようになる。
その結果
アテネ五輪の決勝で「ロシアの白熊」トメノフに見事一本勝ち
シドニー五輪でレース後に「最高に楽しい42キロでした。42キロとは思えないほど短く感じました。」とコメントをしたことで有名な高橋尚子選手(女子マラソン)。
シドニーのマラソンコースは「史上最大の難コース」と言われた中で、2時間23分14秒で当時の五輪最高記録。
戦後初となる日本陸上金メダルで日本の女子選手では初という快挙。
試合後のインタビューだけだと「走るのが苦にならない特殊な人なんだなぁ」と思われがちですが、コースを初めて試走したときは「45キロある、と感じるほどきつかった」と語ったことは多くの人に知られていません。
それがレース後に「楽しかった、短く感じた」と思えるほど練習を積んでレースに挑むんですが、その練習がまた過酷。
練習拠点としていた標高1600mのボルダーを超える標高3500~3600mでのトレーニング。
これは富士山の山頂付近で走るイメージです。これに対してスポーツ科学の研究者からは「体が対応しきれず無謀で危険」「疲労が蓄積して逆効果」と批判的な意見が噴出。
これに小出監督は「みんな机の上で計算している人が言っていることだ。3500mが高すぎるという人もいるが4000mで生まれた人だっている。デタラメで結構。勝てばそれが世の中の常識となる」
高橋選手もまた「これまで常識的なことをしても獲れなかったのなら、非常識なことの延長線上にしか、金メダルはないかと考えていました」と反論。
結果、周りからの批判をはねのけ、常識を超えた練習と膨大な練習量で金メダルを獲得。
小出監督や高橋選手の言葉には考えされられるものがあります。
さらに本の中では高橋選手の凄い記憶力や練習量についても書かれています。
メダリストの競技へのあくなき向上心と勝利への信念が心を熱くさせてくれます!
本当におススメなのでぜひ手に取って読んでほしいです。
この本に登場するアスリート(一部)
1928~2016年
「記憶力と非常識」高橋尚子選手(マラソン)「必殺!白熊狩り」鈴木圭司選手(柔道)、「合気道崩れ股裂き」笠原正三選手(レスリング)、「化身」岩崎恭子選手(水泳)、「月になった男」村社講平選手(陸上)、「夜叉の舞」奥野史子(シンクロ)など。
どれも短いエピソードで書かれているので非常に読みやすいです。
個人的に「片手倒立」のエピソードが好きです。努力としたたかさが融合していて思わず笑ってしまうエピソードです。
そして、
もちろん忘れてはいけない1980年モスクワオリンピック。
現在と事情は違うけどオリンピックを目指し人生をかけて打ち込んできた中での突然の国のボイコット。
国・政治に翻弄され心に傷を負った選手。コロナ禍で開催が不透明なオリンピック。
ボイコットで突然夢が消えてしまった選手の無念は選手にしか語れません。
今に通ずるものがあるので読んでほしいです。
「もし歴史に輪廻とうものがあり、100年のちに私が再び生まれてくることができるならば、今まで私があれほど苦労して作り上げたおを、今度はぶち壊す方に回るであろう」
俳優の熱量が物凄かったです。小規模な劇場だったので逆に良かった。
また舞台観に行きたいな