「一投に賭ける」という本をご存知でしょうか?
2016年に発売されたのですが、恥ずかしながらそれまではまったく知らずスポーツトレーナーさんのブログで紹介されているのをみて読んでみたくなりました。
あのハンマー投げの室伏広治を指導した人物の話です。
父親の元トレーニングを積み、自分で工夫しながらトレーニングをしていることは有名ですが、まさか他の人から指導を受けていたとは驚きです。
室伏広治を指導した人物という事だけで興味をそそられますね。
ハンマー投げの室伏広治さんは言うまでもなくオリンピックでも金メダルをとり、世界陸上でも金メダルを獲得しています。オリンピックの陸上・投擲種目で金メダルを獲得したのはアジア人で史上初の偉業。
トレーニングやスポーツをしている方は室伏さんのトレーニングは一度は見たことがあるかと思います。
ウエイトトレーニングの量や質もさることながら、独自で編み出したトレーニングも数多くあります。
また逸話も多くあり、
握力は120KG以上
100mは10秒台
立ち幅跳びは360cm以上
野球経験がないのにプロ野球の始球式で131km/hでストライクをとる
高校生の時にやり投げで国体二位になるが、それまでやり投げの経験はなく本番前に小石を投げて感覚をつかんだだけ
生後4,5か月で物干しざおにつかまらせてみたらケンスイみたいなことをした等。
そんな超人室伏のトレーニング指導していた人物がいることをご存知でしょうか?
それまでは父親の指導(ハンマー投げの前日本記録保持者)と自身で築き上げたっと思っていましたが、この本を知り超人を指導していた超人がいることを初めて知りました。
キン肉マンで例えるなら、キン肉マンに48の殺人技と53の関節技を教えたプリンス・カメハメ的な存在
その名は溝口和弘
もくじ
溝口和弘とは
1989年に「幻の世界記録」である87m68cmを投げ、再計測で87m60cmとされ世界記録は更新できなかったが、疑惑の残る再計測。
WGP(ワールドグランプリ)で日本人として総合二位の成績を収める。
投擲種目は体格が大きい外国人(特にヨーロッパの方では人気の種目)が有利で、溝口さんは身長が180cmと投擲種目では小柄だが想像を超えるトレーニングで世界と互角に戦った。
世界トップレベルの実績を残したあとは表彰状などすべて捨て去り、スロットで生計を立てながら大学生の室伏さんなどにトレーニングを指導し現在は実家の農業を継いでいるようです。
こちらでも紹介されています。
どんなトレーニングをしていたのか?
本の中には具体的なトレーニング内容が書かれており、その中で印象的だった言葉は
「やり投げ」と考えるだけで、例えばこれまでのトップの選手のフォームが脳にやきついてしまっているので、偏見から抜けきらない。そこで私が考えたのは、「全長二・六m、重さ八〇〇gの細長い物体をより遠くに飛ばす」ということだ。
いままでのやり投げの常識を壊し、やりを遠くに飛ばすためにトレーニングや技術を一から作り上げていくその緻密さ
身体的な不利を補うためにウエイトトレーニングにたどり着く・・・がその内容が想像を超える
例えば十二時間ぶっ通しでトレーニングした後、二、三時間休んだ後でさらに十二時間練習することもあった
スクワットは200kgで10回×30セットをおこない総重量は60トン、午後から始めても夜10時ごろまでかかったそうで、これ以外にももちろんトレーニングを行う。
これだけ見るとただウエイトトレーニングをしていたと思うかもしれませんが、ウエイトトレーニングも末端まで意識してすべてやり投げにつながるように創意工夫していることが書かれています
ウエイトトレーニングだけでなく、箸の上げ下げから性行為の動きまで生活のありとあらゆる動作をやり投げに応用できないか常に考えていたそうです。
室伏広治にトレーニング指導
現役を引退後に大学生の室伏さんにトレーニングを指導し、ウエイトトレーニングと末端の意識の大切さを伝えたそうです。
その頃は室伏さんはウエイトトレーニングをあまりやっておらず、バーベルを担いでふらふらする姿をみた溝口さんは「お前は鹿か」と言い放つ。
オリンピックでの活躍からは考えられませんね。
まとめ
文章の構成も読みやすく、全232ページ一日で読み終わりました。
溝口さんの人柄もありますが、やり投げにかける情熱が文章から伝わり、その熱量に魅了されてあっという間に読み終わってしまいます。
溝口さんが始めた左右非対称のスパイクは「ミゾグチ」と世界から呼ばれるようになり、現在多くのやり投げの選手が履いてるそうです。
お勧めの一冊です
「金メダルを獲るには理由がある!アスリートの秘密に迫るオススメの一冊」
一言日記
ランニングを週二回目標に取り入れ始めました